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Korea!2002/02/22~エピローグその一

2009年2月27日

カテゴリー: 韓国旅行記 — admin @ 9:58 PM

雨の振る、朝。
ホテルのキムさんに挨拶をして、空港に向かう。
翌週の韓国は、天気が悪かった。私に韓国をしっかり見て来い、と何ものかが一週間の好天を、特別に用意してくれたかのようであった。
空港まで行くのには、地下鉄「亀浦」駅で降りてから市内バスを使ったが、この市内バスにも金海空港国際線ゲート前に到着した時の、英語アナウンスがなかった。他にスーツケースの乗客がいっぱい降りたから迷いはしなかったものの、これではだめだぞ。今回の旅行の最終日に、この国に言い残したい言葉が、心の中に浮かんだ。
飛行機は、あっという間に、関西空港まで飛んでいく。
KTXで釜山からソウルに行くよりも、ずっと時間が短い。
昼に、関西空港に着いた。
わが祖国の現状は、どうであろうか。
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-どうして、
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-これが、異常であることが、わからないのか!
国際空港の駅に、どうして英語表記がこんなにも、こんなにも、少ないのか!
外国人は、決まったターミナルにだけ行けばよいと、言いたいのか!
じゃあターミナルで待つ日本のバスやタクシーは、英語や漢語や韓国語が、どれだけ通じるというのか!
同じ、病気だ。
韓国と、全く同じ病気に、日本はかかっていた。深く、深く。
私は、現在の日本の停滞の原因を、今はっきりと理解した。
南海電車に、乗る。
駅名案内図は、さきほどのクソJR西日本のものよりは、まだ不十分ながらも、英語表記が揃っていた。
急行電車に、乗る。
車内では、車掌が乗り換え、先発待ちの説明を、微に入り細をうがつように、伝える。
日本語、だけで。
日本人に対して、日本人に対してだけ、シャワーのようなサービスを浴びせ掛ける。それが、日本の会社だ。
車掌はいい気になって(悪いが、今日は仕事にがんばっていると、彼を評価してやらない)、名調子でアナウンスを行なう。英語は、どうせ一言もしゃべれないに、違いない。英語のアナウンスは、国際空港から帰る急行であるにも関わらず、ない。
-本日も、南海電車をご利用いただきまして、ありがとうございました、、、
金を払って、サービスを受けているのだ。
今さらあいさつなど、いらん。
-扉が閉まります。ご注意ください、、、
大きな、お世話だ。
どこの世界に、扉を開けっ放しにして発車する、電車があるか。人をなめるにも、大概にしろ。
こんな車掌のアナウンス、要らない。
おせっかいな注意は論外としても、乗り換えの指示なんぞ、乗客が事前に調べておけばよいのだ。もし急行に乗り損ねたところで、一日も遅れるわけではなかろう。せいぜい、10分程度遅れるだけだ。それは、不注意による自業自得の範囲内だ。
そんなことよりも、自動放送で、次に停まる駅のアナウンスを、各国語で流せ。
どうせ各国語ができない車掌は、黙ってろ。マイクを、持つな。
しかし、そんなことをしたならば、どこかから必ず「サービスが足りない」だの、「温かさが消えた」だのといった、情緒的な批判が飛び出して来る。
そんな、日本人たちよ。
君たちは、世界に向けて、非常識であるというメッセージを、発しているのだぞ。
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大阪の街は、釜山よりもずっと煤けて見えた。
徳川時代初期から昭和戦前まで、三百余年間も繁栄を謳歌し続けて来たこの街は、現在衰退の途上にある。
かつては文化の香り高い都市であったが、今や吉本ぐらいしかない。その吉本も、事実上の拠点は、東京に移ってしまっている。
この街には、私の好きな食い物屋も多いだけに、街の疲れた姿が、痛々しい。
市営地下鉄に、乗る。
車内の、路線図。
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-なぜローマ字でなくて、ひらがななのか!
日本の識字率は、もう100%ではないか。
漢字が読めない日本人が、いまだにいるとでも、思っているのであろうか。
昔、まだ識字率が高くなかった時代に、サービスのためにこんな標記を作ったのであろうが、いまだに、いまだに、続けている。
何も、考えていない証拠だ。
真に漢字が読めず、ひらがなすら読めない、日本以外の民族のことが、頭から見事に抜け落ちている。
腐っている。
ここまで、腐っているのか。
梅田駅で降りて、自らの身を怒りに包みながら、阪急電車に乗り換える。
この電車は、関西で最もファッショナブルな電車であると、思っていた。
だが!
私は、梅田駅の、自動券売機の液晶画面を見た。
英語が、ない。
あの銀行と、同じであった。
その隣にも、隣にも、そのまた隣にも、英語で操作できるボタンが、なかった。
私は、改札横のインフォメーションセンターに、つかつかと歩み寄った。
私は、わざとカタコトの日本語で、駅員に言った。
「券売機、English、ないの?」
私は、券売機の方向を指差して、聞いた。
応対した駅員は、善良そうだ。
その彼が、言った。
「申し訳ございません。ございません。」
私は実は日本人だから、彼の丁寧さを、許さない。
私は、叫んだ。
「ないの!ハッ!」
私は、肩をすくめて言葉を吐き捨て、怒る足で立ち去った。
この会社は、ファッションだけで洋風に見せかけている、会社であった。
ファッションで見せる洋風は、日本人にしか通じない、にせ国際化である。
日本人は、韓国人よりも、ずっとずっと薄情者だ。
もし外国人が日本で迷ったならば、きっと悪い印象を持って、帰るであろう。それが積もり積もって、日本は通り過ぎられる列島となるに、違いない。
私は、このままでは十年のうちに、日本は「かつて」と歴史書で呼ばれる国となる、と確信した。
かつて、一時代を築いた国。
今や、見るべきものは、変な文化と、ヲタクとかいう変態だけがうじゃうじゃいるだけの、変な国。
もう、そう評価され始めている。
戻った春の京都は梅の花の盛りであったが、花の美しさは私を喜ばせてくれなかった。

Korea!2009/02/21その十五

カテゴリー: 韓国旅行記 — admin @ 8:24 PM

私も、何かお返しをしなければ、ならない。
私は、本日二度目に、俳句を詠むことにした。
ノートを開いて、一考。
夜の道を、バスが真っ直ぐに通る。外は、真っ暗であった。

椿恋し
韓日(ハニル)の道に
花を敷け
親愛なるPark君へ 2009.2.21

わざと、難しい漢字を多用した。
漢字は、日本の言葉だからだ。読めなければ、日本が分からない。
パク君ならば、きっとこの句の漢字を読むことを、試みてくれるであろう。
私はそう思って、影島で見た椿の花を思い出して、句を読んだ。
パク君からも、別れのあいさつ文をもらった。
今、訳している最中だが、まだ十分に解読できないでいる。
お金で買ったものではなく、ただ一本のペンで書いたちょっとした文章が、心のこもった交流となるものだ。
パク君は、ご両親の住まう馬山で、バスを降りていった。
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釜山に着いたのは、午後十時。
いやー、よく帰ってこれたなあ。
夜の沙上のバスターミナルが、愛しく思えた。
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このコンビニのATMで、クレジットカードを使い、明日までの資金を引き出した。
この店が一番数が多くて、そして信用できる。
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チャガルチに戻ったのはもう夜遅かったが、店はまだ開いている。
高さんの言葉を確かめるために、目に着いた店に飛び込んだ。
店のおばさんの対応は、ぶっきらぼうなものであった。
メニューの間に、料理の写真が飾られていた。
「イゴスン?」
単に日本的に「これは?」と直訳で聞いただけであるが、完全に通じる。韓国語は、日本語の直訳が通じる言葉なのだ。英語と漢語では、直訳が通じない。
おばさんは、私の問いに、一言だけ答えた。
「カルクッス。」
カルクッスを、頼んだ。
今回の旅行のとどめに、うまかった。
カルクッスとは、要するに細うどんのこと。
エビとアサリの入った、海鮮スープが絶妙の味わいを、出していた。
疲れ切った空きっ腹に、一気に流し込んだ。

Korea!2009/02/21その十四

カテゴリー: 韓国旅行記 — admin @ 6:47 PM

パク君の横に座って、私は事情を説明しようとした。
私は、書いた。
“I got 2,000W from you,so I’ll give 1,000yen to you.Go to exchange store and get wong equivalent to what you gave me. Thank you!”
本当は、ウォンの英語表記は”won”なのであるが、私がこのとき書いた文字をそのまま記す。日本語の感覚では、韓国語で「ン」で終わる単語の末尾が”n”なのか”ng”なのかが、とっさに判断できない。
パク君は、「ちょっと待って。」と言いながら、携帯を出す。
携帯で、英語ができる友だちを、呼び出す。
私と、その友だちとで、長々と会話した。
電話のこちらと向こうの二人とも、英語は話せるとはいっても、大したことはない。
なんとか互いの理解に、到達することができた。
私の出した千円札を、両替してほしいと私が思っていると、パク君は思っていたようだ。
だから、両替は難しい、と彼は何度も言っていた。
パク君は、途中で降りるのだから両替所に行って返すことができない、と言いたかったのであろう。
私は、この千円札一枚が今の相場でだいたい一万五千ウォンに相当することを説明して、残余の分がもし出たとしたら、それは助けてくれたお礼だ、と何とか伝えた。
私は、トラブルの経緯を、彼に説明しようとした。
“convenience store”と書いたが、読んでくれなかった。
「だったら、、、」
私は、この言葉を、漢語で書いた。韓国のたいていのコンビニには、英語と共に漢語が看板に書かれている。
-便利店。
漢字(ハンジャ)では、便宜店(ピョニジョム)。漢語と、ほとんど同じ意味だ。
だが、パク君は、この字を読めなかった。
パク君は若いが、私への対応は極めて丁寧であった。その上、教養があると見て取った。だからしかるべき教育を受けているはずだと私は思ったのであるが、その彼が我ら日本人にとっては簡単に思える漢字を、読めない。
以前慶州で会った白皙の青年は、最近の若者は昔よりも漢字が読めると、言っていた。しかし、現状は残念ながら、漢字で筆談ができる状態にはないことが、彼を通じてわかった。本にも、TVにも、漢字は決して出てこないのだ。新聞には固有名詞にだけ部分的にあるものの、たぶん誰も読んでいないのであろう。
結局、「ファミリーマート、セブンイレブンのことだよ」と私が言って、理解してくれた。この二店は、韓国にもいっぱいある。
パク君は、大宇(デウ)に勤めている。大宇の造船所が、巨済島の玉浦(オッポ)にある。
今日の彼は、ご両親のところに帰省する、途上であった。彼のご両親の家は、釜山の手前の、馬山(マサン)にある。
私は、ガイドブックを開いて、馬山の名所を見ようとした。
だが、馬山の項目が、なかった。
「残念!ないね。」
「なんにも、ない街ですよ。」
パク君は、笑った。
私は彼に、日本に来たことがあるかどうか、聞いた。
「ありません。」
彼は、まだ海外旅行の経験が、なかった。
私は、京都近辺の地図を書いて、説明した。
「ここが、京都だ。今、私が住んでいる。これが、琵琶湖。日本で一番大きな、湖だ。これが、大阪。私の、出身地だ。」
私は、京都のことについて、説明した。
「京都でよいのは、春と秋。春ならば、サクラ。秋ならば、紅葉。この季節が、最も美しい。君も機会があれば、来ておくれよ。私が、案内してあげるよ。」
サクラは韓国語で、「벚꽃」という。
チェさんは発音できるが、私にはまだできない。
「韓国語の発音は、難しいよ。」
私はガイドブックをめくって、韓国の餅を指差した。
「떡、ですね。」
パク君は、声をかすれさせて口を大きく開き、発音してみせた。
「これが、日本語で表すと、トックだ。ぜんぜん、違う。日本語は、発音が単純すぎるんだよ。」
韓国語は、やはり難しい。
発音もそうなのだが、語彙の圧倒的多数を占める漢字に対応する読みを、いちいち覚えていかなくてはならない。
もし、彼らが今でも漢字を使っていたならば、彼らの書き記す言葉は、日本人にとって八割方、わかるはすだ。

-私は、貴方の会社を、訪問します。

-저는 當身의 會社를 訪問합니다.

なるたけ漢字を使うように注意すれば、こんなにも似ている。「當身」が「あなた」であることさえ知っていれば、文法はそっくりなほどに、似ているのだ。惜しい。
だが、もうここまで漢字を捨ててしまった以上、彼らが漢字を学び直すことは、残念ながら不可能であろう。北朝鮮では、もう漢字が一切学ばれていないのだ。
パク君の携帯には翻訳マシーンが付いていて、彼が操作して選択した韓国語の文を、日本語に翻訳できる。私とパク君は、それを用いて簡単なやりとりをした。ちなみに私の携帯は1円携帯で、翻訳機能がない。今回の旅行、翻訳機能のある携帯を持参していたら、もうすこし楽だったであろう。しかし、私は、この時パク君と何度かやり取りしたような、携帯のしゃべるアナウンサー言葉で応対するようなコミュニーケションのやり方に、正直言って嫌悪感を持つ。人間と人間とは、自分の口から発する言葉で語り合わなければならない。
この携帯をもう少し進化させて、携帯のカメラを例えば看板などにかざすと読み取って訳文を表示できる、機能を開発すればよい。そうすれば韓国語の文法と日本語の文法は酷似しているから、同音異義語を修正していけば、かなり近い翻訳に到達できるはずだ。今よりも格段に、街が歩きやすくなる。電車やバス停、銀行や店で、迷うことがなくなる。日本のメーカーさん、あるいは韓国のメーカーさん。開発して、ください。
私は、ガイドブックの料理のページを開いて、言った。
「韓国の料理は、うまいよ。一人旅行だから、プルコギは食べなかったけれどね。スンドゥブチゲ、テンジャンチゲ、ヘジャングッ、ソルロンタン、ナッチポックム、ポリパプ、、、」
パク君は、「ポリパプは、まずいですよ。」と、首を振って否定した。
それから、彼は言った。
「日本料理は、うまい。スシが、うまい。」
彼は親指を立てた。
私は、紙に「寿司」の字を書いた。
私は、つけ加えた。
「それから、ラーメン。」
「あ。ラミョンですね。」
パク君は、うなずいた。
私は「拉麺」という、この込み入った文字を、紙の上に書いた。
私は、この国の人たちが漢字を使ってくれないことの淋しさを、このとき字を書いてまぎらわしていたのかもしれない。
バスの道中は、長い。
パク君が、手元で何か、作っていた。
「どうぞ。」
彼は、私に渡してくれた。
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千ウォンを畳んで作ってくれた、ハート。
これを見ただけで、この馬山の一青年が、いかに心の温かい人間であるかが、わかるだろう。

Korea!2009/02/21その十三

カテゴリー: 韓国旅行記 — admin @ 5:47 PM

もう、最後の手段を、使うことにした。
-借りよう。
バスに同乗する誰かから借りて、釜山で返す。釜山ならば、コンビニはいっぱいある。
乗ろうとする人を、捕まえる。
「タンシヌン プサンヘ カムニッカ?」
その人は、首を横に振った。
だめだ。この人は、途中で降りる。
もう一人、若い男性が、来た。
二十九歳の大宇(デウ)社員、Park(パク)君だ。
彼にも、聞く。
彼は、首を横に振った。
バスの運転手は、気が荒い。
「なにしとるか!はよ乗らんかい!もう、出発時刻やっちゅーねん。」
言っていることはわからないが、きっとこんなことを私に言っているに、違いない。
「一万五千ウォン、出せ!」
運転手は、私に強要する。
私は、財布の中に一万三千ウォンしかないことを、示した。
「金、ないやとぉ?帰れ!帰れ!」
言っていることはさっぱり分からないが、間違いなくこう言っているに違いないことが、表情から分かった。
パク君に、急いで英語で、告げる。
「頼みます!二千ウォン、これと交換してください!」
私は、日本円の千円札を一枚、取り出した。
ついに、出発時刻だ。
パク君は、英語があまりうまくない。
押し問答しながらも、二千ウォンを、出してくれた。
運転手は、パク君の二千ウォンと私の一万三千ウォンを、引っ掴むように取り上げた。
プリプリしながらも、運転手はバスを発車させた。
最終便に乗ることに、成功した。
冷や汗が、出たぜ。こんな僻地では、カードで泊まることすら、難しかっただろう。
あの高級ホテルならば泊まることができたろうが、高いだろうし、その上明日の飛行機は朝の便だから、たぶん乗れなかったに違いない。

Korea!2009/02/21その十二

カテゴリー: 韓国旅行記 — admin @ 5:14 PM

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降ろしてくれたは、いいものの、、、
ここ、どこだ?
チェさんは運転手に、バスターミナルで降ろしてくれるように、言ってくれたはずなのだが。
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げっ!
ここは、フェリーターミナルだ。
長承浦、フェリーターミナル。
あわてて、ガイドブックを出す。
今、もう時間は午後六時。
最終便が、すでに出てしまっていた。
ターミナルの中は、誰もいない。
チェさんが、乗っていたバスの運転手のことを能なし呼ばわりして、「この運転手、まるで○○人だ。」とクサしていたが。
私は、彼のブラックユーモアに苦笑していたものだが、、、
バスターミナルで、降ろしてくれなかった。
バスの、最終便時間を調べる。
七時前で、最終便が尽きてしまう。
巨済島は、統営よりさらに先にある、僻地だ。バスで、釜山まで三時間かかる。
見回しても、コンビニ一つ、ありはしない。
、、、急げ!バスターミナルに。
酔いが、全てふっとんだ。
ガイドブックの地図が、あてにならない。
歩けども、歩けども、手掛かりが掴めない。
しようがないから、途上にあった高級そうなホテルのフロントさんに、英語でバスターミナルまでの道を聞く。
「バスターミナルまでなら、歩けば50分かかりますよ。」
だめだ!着かない。
「タクシーを、使いなさい。掴まえて、あげましょう。」
フロントさんは、私をホテルの入り口まで連れて行ってくれて、タクシーを呼び止めて行き先を運転手に指示してくれた。
またも、人情に救われた。ありがとう。
タクシーに、乗る。
着く。
バスターミナルは、おんぼろだ。カードなんか使えないという空気が、流れている。
だが、釜山行きのバスは、きれいなものだ。
バスの運転手に、料金を聞く。
「マノチョノォン。」
一万、五千、ウォン。
手元の、財布の中。
さっきタクシーに乗ったため、一万三千ウォンしかない。
足りない!
コンビニ、、、コンビニ、、、
このバスターミナルも、思いっきり僻地だ。
コンビニが、一つしかない。
見慣れたデザインの、ファミマが一つだけ。
入る。
ATMを、操作する。
英語は、あったが―
使えるカードは、アメックスだけ。
手に握り締めているのは、VISAカードだった。
私はがっくりと、うなだれた。
私は店員を捉まえて、「他にコンビニ、ないか?」と英語で聞いたが、店員は英語を全く理解してくれない。
コンビニの韓国語は「편의점」(ピョニジョム、便宜店)なのであるが、こんな単語、この時の私の頭の中には入っていない。
聞くのを、あきらめた。
走り出して、銀行を探す。
あったのは、恨み重なる、私のカードを二度にわたって門前払いを食らわせたあの銀行が、ただ一つ。
道が、閉ざされた。
もう、明日の便には、乗れないのか、、、



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